Wi-Fiが遅くてイライラする人。スピードを上げるよりもまずはここを確認!

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佐田(@satalog787)です。

一口にWi-Fiといっても、見えないところで進化していた。今は第6世代。ここを意識的に勉強する人はそうそういないだろうし、規格の名前や歴史を知らなくても、自分のスマホはWi-Fiには繋がる。動画もサクサク再生されるし、見たいページにすぐ飛べる。知らなくても大して問題が無いのだ。

だが、今後確実に増えていくオンラインサービスを快適に利用するためにも、知っておいて損はないものだと感じたため、今回はWi-Fiに関して解説を行っていく。

この記事は

 

・Wi-Fiは年々進化している

・ネトゲプレイ時は速度じゃなくping値を意識

・回線を途切れなさせいためのコツ

 

といった点をポイントにしています。

 

Wi-Fiも進化している!今は第6世代

 

Wi-Fi6は現在の最新規格「801.11ax」の呼称

Wi-Fiには規格があり、今は第6世代が最新。第6世代なので、Wi-Fi6という名前がついている。ところでこのWi-Fi6という末尾の数字。実はこの呼ばれ方をされていたのはつい最近。前世代はWi-Fi5、その前はWi-Fi4という呼ばれ方はしていなかった。というかあまり根付いていなかった。

無線LANルーターのパッケージなどに記載されている「802.11n」とか「802.11ac」とかの名称の方が見たことのある人は多いかもしれない。

この暗号、記号のような規格名をわかりやすくナンバリングしたのがWi-Fi6とかの呼称。厳密にいうと若干違うものだが、一般の利用に関しては同様の意味ととらえてOK

ちなみに、11acでも11nでも同じことが言えるが、接続する端末がその規格に対応していなければ、その恩恵は受けられないので注意。最新の無線LANルーターを購入し、スマホやPCを接続し、その規格に対応していないのになぜか速くなった気になって、「11axすっげぇー!!」となっている光景は、見ていて何とも言えない感情が生まれてしまう。

Wi-Fi6になってどう変わった?

これまでのWi-Fi規格名と通信速度は以下の表のとおり。

Wi-Fi規格名 最大通信速度 周波数 呼称
IEEE 802.11a 54 Mbps 5 GHz
IEEE 802.11b 11 Mbps 2.4 GHz
IEEE 802.11g 4 Mbps 2.4 GHz
IEEE 802.11n 600 Mbps 2.4GHz
5 GHz
Wi-Fi 4
IEEE 802.11ac 6.9 Gbps 5 GHz Wi-Fi 5
IEEE 802.11ax 9.6 Gbps 2.4 GHz
5 GHz
Wi-Fi 6

11acが2014年から普及し始めており、約5年経過した2019年に新たな規格として登場したのが11axとなる。

11acから11axに変わったことにより、改善されたポイントは以下の通り。

混線しやすい場所でも回線を上手いこと振り分けてくれる

「spatial reuse」という機能が追加され、混線しやすい場所、状況であっても出力を調整してくれる。大きなデータのやり取りをしているところには出力を大きく割り当て、さほど速度が必要ないところには絞って…という調整を上手いことやってくれる。これにより、混みあってる場所や環境でも全員が効率よく通信ができるようになる。

対応端末のバッテリー持ちが良くなる

Wi-Fiの規格でバッテリー持ちが変わるのか?!と思うところだが、これを可能にしたのが「Target Wake Time」という技術。

これは、スリープモード時はWi-Fi通信を行わないようにすることで、余計なバッテリー消費をなくすもの。これまでいかなる時でも通信していたことにより、少なからずバッテリーが減っていたが、それを軽減してくれる。

とにかくスピードを追求した無線規格

細かい改善点は多々あるが、まず目立っているのが通信速度だろう。普及している光回線の多くは1Gbpsであることに対し、Wi-Fi6はなんと最大通信速度が9.6Gbps!一部地域では10Gbpsの光回線が提供されているが、これに匹敵するスピードとなっている。

とてつもなく速い無線通信回線が誕生していたのだ。

大半の地域では光回線よりもWi-Fi6の方が速い!

前述しているが、光回線のスピードは、大半のエリアにて提供されているのが最大速度最大1Gbpsとなっている。

Wi-Fiは有線よりも遅い、というイメージがあったかもしれないが、今はWi-Fiが光回線のスピードを上回っているエリアが大半なのだ。

都道県 市区群町村 大字・通称名
東京都 23区 全域
狛江市 西野川、東野川、岩戸南、岩戸北、駒井町、元和泉、中和泉、猪方、東和泉、和泉本町
調布市 若葉町、西つつじケ丘、仙川町、東つつじケ丘、入間町、緑ケ丘、国領町
三鷹市 新川、中原、北野、牟礼
参考)2021年5月現在のフレッツ光10Gbps対応エリア

速度は十分出ているのに遅いのはなぜか?

インターネットに対して不満を漏らす人の多くは、速度の問題だろう。しかも、スピードチェッカーなどで数値上は十分な速度が出ているのに、なぜか遅い…という経験はないだろうか?

これに関しては、反応速度が影響している可能性がある。

オンラインサービスを利用する際に、回線速度と同じくらい重要なものが「反応速度」となる。ping値という呼ばれ方もするが、十分に速度は出ているのに、肝心の反応速度が遅いため、遅く感じてしまうというもの。

amazonお急ぎ便を使って注文したのに、その配達員がゆっく~~~り作業していては、せっかくのお急ぎ便の意味がない。という感じ。

Wi-Fiにも弱点がある!それは反応速度と安定性

 

速度はグングン上がっているが、反応速度はおざなり状態?

Wi-Fiの規格が進化していくにつれ、回線スピードは飛躍的に向上している。最初に生まれたWi-Fiが54Mbpsで、そこから20年の年月をかけて実に180倍近くのスピードアップを成功させている。

が、この反応速度に関してはあまり触れられていないのが現実。無線接続である以上、安定性の面に関しては限界があるようだ。

反応速度が安定しないと影響があるコト

反応速度が遅い原因として、オンラインに接続しての作業がそもそも遅いという場合と、接続を一回諦めて一休みしてしまっている場合がある。そもそも遅いのであれば、どっちでも一緒じゃないか?と思われがちだが、その作業によっては後者の挙動をされると非常に大きな問題となってしまう場合がある。

 

それが、オンラインゲームだ。

 

オンラインゲームは、常にサーバーと呼ばれる部屋とデータの送受信をしながら、全世界のユーザーと同じ空間でゲームができる仕組みとなっている。ここで常時送受信している状態が途切れてしまったら?

所謂「ラグ」というものはこれによって生じる場合が大半。ラグってしまうだけならまだしも、一瞬途切れただけでサーバーの外に放り出されてしまうゲームだってある。

反応速度が悪く、一瞬途切れてしまう状況は、オンラインゲームでは御法度なのだ。

その為、有線接続が可能な機器でオンラインゲームを楽しむ際は、ぜひ有線接続をしてほしい。もしくは安定性の向上に努めていただきたい。

ジャンルにもよるが、オンラインゲームで必要なping値は30ms以下。ping値は数字が小さいほど優秀となる為、30msを超えてしまっている場合は改善が必要と思われる。また、FPSや格闘ゲームなどの、展開が早いゲームに関しては15ms以下になっていることが理想とされている。
Speedtest by Ookla - The Global Broadband Speed Test
UseSpeedtestonallyourdeviceswithourfreedesktopandmobileapps.

速度はそこまで意識しなくてOK!重要なのは安定性

高画質なグラフィック、同時に十数人~数百人が行きかうフィールドが用意されているオンラインゲーム。さぞ大容量、高速な回線が必要なのだろう…と思われがちだが、実は全くそんなことは無い。ゲームのグラフィックを動かしているのは、その手元にあるスマホやゲーム機、PCであって、サーバーではない。

その為、思っているよりも数段遅い回線速度でもオンラインゲームは十分遊べるのだ。ゲームの種類にもよるが、大体3Mbpsくらいが安定して出せれば全く問題ないだろう。

 

だからと言って、モバイルWi-Fiルーターやスマホのテザリング、一昔前の回線を使ってオンラインゲームの世界に飛び込むのはやめたほうがいい。安定性がズタボロなので。

 

まとめると、ping値が30ms以下で、通信速度が3Mbps以上!
これよりも悪い状態ではオンラインゲームの楽しみが半減してしまう可能性が高い!

ネットゲームをやるときは「途切れない」を最重視!

途切れさせないためには

これまで解説してきたWi-Fiの良し悪し。あとは無線LANルーターとの設定を見直してみてもいいかもしれない。現在多く普及している無線LANルーターにはWi-Fi4と5の2つの規格が一緒に入っていて、それぞれ2.4GHzと5GHzという2つの周波数に対応しているものが多い。パッケージに11acと11nといった記載がされていたり〇〇bpsというスピードの表記が2つ書いてあったりするものがそれだ。

Wi-Fi6であれば1つの規格だけでどちらの周波数帯にも対応できるメリットがある。

この2つの周波数はそれぞれ違った特性を持っている為、自宅の環境によって設定を見直してもいいかもしれない。

【2.4GHz推奨】ルーターとゲーム機がそれぞれ別室にある

2.4GHzの方が最大速度は遅い場合が多い。が、このパターンは2.4GHzで接続することをお勧めする。理由は、「2.4GHzの方が障害物をすり抜けやすい」からである。

安定性の確保のためには、速度はある程度度外視することも重要。一瞬でも途切れたらダメな作業を行う際には、ここを意識した方がいい。

天井、壁、これらの障害物を通過しないといけない環境は、いくら速い無線規格だからと言って5GHzで設定すると、Wi-Fiの電波を全く拾わなくなることもある。ルーターとゲーム機の間に壁や天井がある場合は2.4GHzの方で設定した方がいいだろう。

【5GHz推奨】(そこまで気にしなくても良いかも)近くに電子レンジがある

この場合は、5GHzでの設定をお勧めする。ネット回線やリモコン、ワイヤレススピーカーや電子レンジを使っている時は、それぞれの機械から様々な「線や電波」が飛ばされる。その線や電波の波形を表しているのが周波数というモノ。そして、厄介なことにこれらの多くは2.4GHzという周波数帯なのだ。

そしてこれらがごちゃ混ぜになると、うまく飛ばない。ということから、近くで電子レンジが使われる場合は2.4GHzのWi-Fiの電波が上手く飛ばなくなる可能性があるので、避けたほうがいいだろう。(と言われているが、実際レンジ使用によってWi-Fiが途切れたことが無いので、そのほどは不明。環境によるものが大きと思うので、試してみたほうがよさそう。)

ルーターとゲーム機が近い、同室

この場合は5GHz推奨。もちろんだが、5GHzの方が安定して、速い回線となるため、周りに障害物が無いのであれば、5GHzで設定した方がいい。

 

といった感じで、今回はWi-Fiの解説でした。

ではでは、佐田でした。

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